夏椿(ナツツバキ/沙羅の木)の花言葉。育て方や害虫と剪定
スポンサード リンク
初夏になると、本州、四国、九州では夏椿(ナツツバキ)の花が見られます。白い清楚な花と、その涼しげな出立ちが人気です。この夏椿は夏には木陰を作る、庭木のシンボルツルーとしても人気があります。夏椿は別名“シャラノキ(沙羅の木)”と呼ばれています。そんな夏椿のことをまとめてみました。
夏椿(ナツツバキ)の花言葉は?“沙羅双樹の花”として平家物語にも
夏椿の花言葉は愛らしさ・はかない美しさ・哀愁
となっています。
夏椿は夏に清楚で美しい白い花を咲かせ、なんとも涼しげな風情があります。この姿から“愛らしさ”という花言葉がつけられているようです。
また夏椿は朝に開花し、夕方には落花する一日花です。この儚い様から“はかない美しさ”“哀愁”という花言葉がきているとされています。
夏椿のぱっと咲いて潔く散る様は、一期一会の意味を持つとされ、古くから季語などに使われ親しまれています。
祇園精舎の鐘の声 諸行無常の響きあり。
沙羅双樹の花の色 盛者必衰の理をあらはす。
おごれる人も久しからず ただ春の夜の夢のごとし。
平家物語
平家物語の“沙羅双樹の花”は夏椿をことを指しているといわれています。
また、夏椿は生け花の花材としても人気があります。
夏椿は仏教の聖樹“沙羅双樹(サラソウジュ)”とされてきた。
先程の平家物語の話にも出てきましたが、夏椿は別名“シャラノキ(沙羅の木)”と呼ばれています。これはお釈迦様が亡くなった時に、東西南北にこの沙羅の木が生えており、それらが合わさり林を覆い枯れたとされています。そのお釈迦様は沙羅の木の下で、涅槃に入ったとされています。
なので、この沙羅の木は“沙羅双樹(サラソウジュ)”と呼ばれ、仏教の聖樹なんですね。
しかし、実際のこの沙羅の木は、日本の風土には合わず育ちません。
夏椿とこの沙羅の木は全く別物なのですが、日本では長い間、誤認され伝えられてきているのですね。
このように伝わったことから日本では古くから寺院などに植えられてきました。今では一般家庭でも庭木のシンボルツリーなどとしても人気があります。
岡山から広島にかけての地方では、夏椿を“サルスベリ”と呼ぶ方言名もあるそうですが、
一般的な“サルスベリ”はミソハギ科のサルスベリ(百日紅)です。
夏椿の育て方と剪定は?害虫など
苗を植え付ける場合は2月下旬~4月上旬、または10月下旬~12月上旬です。植え替えは3月~4月頃が適しています。夏椿は直射日光や西日を嫌いますので、植える場所は半日陰ぐらいが良いでしょう。移植は出来ないので植える際はよく検討しましょう。
夏椿は乾燥に弱く、水を好みます。夏場は特に水切れがしないようにしましょう。土は水はけが良く、腐葉土などの有機質をたっぷり含んだ土が良いでしょう。また強風や潮風などにも気をつけてください。
地植えの場合ならほとんど肥料は必要ないですが、育ちが悪い場合は休眠期の冬に、化成肥料を株元辺りに与えます。
夏椿は、雑木林のように自然な形にしたいものです。整枝や剪定など、あえて手を加えることもないですが、もし行う場合は芽吹く直前の落葉期に、形を整える程度に刈り込みましょう。
夏椿にはツバキ科の害虫チャドクガが発生しやすいです。チャドクガは毒針を持っているので、毒針を固めてしまう殺虫剤で駆除するなどがおすすめです。その他の害虫としては、カミキリムシなども考えられます。見つけ次第薬剤で駆除しましょう。
和洋どちらでも合う落ち着いた木【送料無料】シャラノキA【別名夏椿】株立ち1.5M前後(根鉢含ま…
沙羅の木(ナツツバキ).wmv
下記の動画では、夏椿の特徴を説明してくれています。ナツツバキ (夏椿), シャラノキ (沙羅の木) / Japanese stuartia
下記の動画では、夏椿の開花の様子がご覧になれます。夏椿
下記の動画では、夏椿をシンボルツリーにした時の様子がご覧になれます。まとめ
夏椿の白い花は綺麗ですね。朝に咲いて夜には落花するという儚さが、また味がありますね。育てる場合は庭がある程度広いほうが良さそうですね。シンボルツリーとしても人気があるようなので、興味がある人は育ててみては如何でしょうか。
スポンサード リンク
関連記事
-
ニイニイゼミの鳴き声や名前の由来。漢字ではどう書く?特徴や分布
セミが元気に鳴き始める季節になってきました。セミの鳴き声を聞くと夏を実感します。セミの中でも丸っこく
-
彼岸花(曼珠沙華・ヒガンバナ)の花言葉や名所・別名は?毒の話など
秋のお彼岸の頃に真っ赤な花を咲かせる“彼岸花(ヒガンバナ)”。スッと伸ばした茎は一日に10cm以上も
-
秋桜(コスモス)の花言葉と育て方。コスモスの名所・群生地まとめ
秋になるとピンク、白、赤、黄色などの可愛い花を咲かせる秋桜。今年も秋桜が咲く季節になりました。秋桜と
-
スイカの名前の由来。栄養・カロリー・切り方・栽培・育て方
夏になると食べたくなるのが“スイカ(西瓜)”。夏の欠かせない風物詩の一つです。甘くて美味しいですよね
-
クチナシの実の色素は着色料に。名前の由来や花言葉と育て方
初夏になると甘い香りを放つ、クチナシ(梔子)の純白の花が咲きます。その白さが緑葉の中で一際目立ちます
-
そうめんの栄養やカロリーとダイエット効果。レシピアレンジ
夏バテ気味で、なんだか食欲が出ない… そんな時は“そうめん”などは如何でしょうか。冷たい麺に、お好み
-
アマリリスの花言葉や歌詞。球根の植え替えや花後の手入れと育て方
ラリラリラリラ〜しらべはアマリリス♪ 5月〜6月頃になると、花壇などで、濃い紅色に咲き誇るアマリリ
-
ツクツクボウシの鳴き声は?漢字で書くとどんな字?名前の由来など
「ツクツクボーシ!ツクツクボーシ!」 今年も“ツクツクボウシ”の鳴き声が聞こえるようになってきまし
-
金木犀(キンモクセイ)の花言葉や香りの話と金木犀の育て方・挿し木など
今年も街路樹や庭木などで金木犀(キンモクセイ)の花を見かける時期になりました。金木犀の花を見ると秋本
-
織姫と彦星の星座は?七夕物語とは。七夕を折り紙で彩る。
7月7日は七夕ですね。この日に天気が晴れていれば、夜9時頃の東の夜空を見上げると、彦星(ひこぼし)と